column院長コラム

未来のお子さんのためにもぜひ検診を受けてください!

女性特有のガン、子宮頸がん

子育て中のママのみなさま、子宮頸がんの検診を受けておられますか?妊娠の初期にはほとんどのママが検査を受けられたことと思います。その後、子育てが忙しいし、まだまだがんになる年じゃないし、と検診を受けておられない方も多いのではないでしょうか?

子宮頸がんは子宮の入り口にできるがんで、20~30代の若い女性に増えているのが特徴です。罹患率は1万人に対し4-5人とこの世代の女性特有のがんとしては一番多いがんなのです。若いから関係ないというものではないのです。

子宮頸がんの原因はウイルスの感染が原因です。HPVという名前のウイルスです。とてもありふれたウイルスです。一生のうちに女性の8割の方が感染するとも言われています。
それでも、ほとんどの女性は子宮頸がんになりません。ほとんどは自分の免疫力で自然に排除されるからです。排除しきれずに5年、10年と感染が続くとがんに進行していきます
初性交年齢が下がってきていること、複数のパートナーを持つことなどライフスタイルの変化が最近の増加の原因と考えられています。ウイルスの病気ですので、現在では予防のためのワクチンも接種できます(詳しくは次の機会に!)。

自発的に定期健診を受ける必要

すべてのがんに共通することですが、大切なことは早期発見です。そのために定期検診がとても重要になります。日本では2006年のデータで24%ほどの検診受診率です。それに対しアメリカでは83%の受診率です。かなり違いますね。

がんは早く見つけて早く治療すれば治る病気です。早期発見が難しいがんもありますが、子宮頸がんは比較的発見が容易です。検診をしっかり受けていれば、がんの前の段階、前癌病変で見つかることも多く、適切な対処をすればがんへの進行を食い止めることができます。

がんが進行すれば命にかかわります。そこまでいかなくても、子宮を摘出せざるをえないことも起きえます。もうひとりこどもが欲しいと思っても不可能になってしまいます。早くみつかれば子宮を摘出しなくてもすむかもしれません。今のお子さんのためにも、未来のお子さんのためにもぜひ検診を受けてください!

検診もいろいろです。会社に勤めておられる方は会社の検診の形で受けることもできます。
しかし、そうでないかた。特に家で子育てに専念してがんばってるママは自発的に検診を受けに行く必要があります。検診センターや婦人科のクリニックで行われてるレディースドックの利用もひとつの方法です。また自治体の補助も受けることができます。

無料!検診は低負担です!

がん健診は自治体によってさまざまな補助があります。例えば大阪市の場合、2年に一回取扱い医療機関で400円で受けることができます。さらに5年に一回子宮がん検診の無料クーポンが送られてきます。平成24年度は20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の方に送付されているはずです。
(くわしくは下記大阪市のホームページをご覧ください。)
» 子宮頸がん検診を受けましょう
» がん検診推進事業

「なんかそんなようなものが来たような気が・・・」「どこにしまったっけ??」それもそのはず、平成24年の5月18日付で送付されているはずなのです。去年の春の話です。そりゃ、忘れてしまいます。

今回の子宮頸がんをテーマにした理由の一つがこれです。クーポンの期限が今年の3月末までなのです。なんといっても「無料」です。いいひびきですね「無料!」
指定の年齢に該当するかたは、ぜひこの機会に検診を受けてください!
まずは家中探してみてください。見つからない?そんな場合は市のほうで再交付できます
手続きに1か月ほどかかるようです。お早目に!