女性の性病検査は自分を大切にしている証!不安解消までの流れを解説

性病検査は自分を大切にしている証 検査の流れや不安解消のポイント

性病検査と聞くと、不安や恥ずかしさを感じる人も多いでしょう。

特に女性の場合、自覚症状がすぐに出ない性病も多く、気づかないうちに進行してしまう場合もあります。

デリケートな問題ではあるものの、性病は特別なものではなく、誰にでも起こり得る身近な問題です。

本記事では、性病検査を受ける際の流れや不安を和らげるポイントを解説します。

この記事で分かること
  • 性病検査は、あなたの体と心の健康を守る手段である
  • 潜伏期間を考慮して検査を受けると、結果の精度が高まる
  • 病院や公的機関で検査を受ける方法と、自宅で検査キットを用いて検査する方法がある
  • 検査を受ける場所によって、費用は異なる
  • 性感染症は、自覚症状がないまま進行する人もいる
  • 陽性だった場合は、落ち着いて医療機関を受診する

検査を受けようか迷っている人や、将来に不安を感じている人は、ぜひ最後まで読んでください。

目次

性病検査は怖いものではなくあなたの体と心の健康を守るものである

性病検査と聞くと、不安な気持ちが先に立ってしまう人は少なくありません。

誰にも相談できずに1人で悩んでいる人も多いため、検査自体に抵抗を感じるのは決して特別ではなく、自然な感情です。

それゆえに、性病検査は怖いものではなく、あなたの体と心を守る上で重要な役割を果たします。

早期に感染を知ると適切な治療が受けられ、自分自身はもちろん、大切なパートナーの健康も守れます。

検査は決して恥ずかしい行為ではなく、むしろ自分を大切にしている証です。

性病検査は健康を守る手段

現在では自宅で簡単にできる検査キットも充実しており、誰にも知られずに検査を受けられます。

病院に行くのが不安な人にとっては、自宅でできる簡易キットは便利な方法です。

さらに、匿名で検査を受けられる方法もあるため、少しの勇気があなたの未来を守るための大きな一歩になります。

潜伏期間を考慮して検査を受けるとより正確な結果が得られる

性病は、感染から症状が現れるまでに時間がかかりますが、この期間を潜伏期間といいます。

例えばクラミジアや淋菌の潜伏期間は1〜3週間、HIVでは2〜8週間程度です。

この潜伏期間が過ぎると、検査で感染の有無がより正確に判定されます。

そのため、不安な行為があった日から2〜4週間以上経過してから検査を受けると、結果の精度は高いです。

さらに、症状がある場合とない場合で、検査の時期が異なります。

かゆみおりものの異常発熱などの症状がある場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

たとえ潜伏期間中であっても、医師の判断で早期に検査や治療が行われる場合があります。

一方自覚症状がない場合でも、感染の可能性がある時は、潜伏期間を考慮してから検査を受ける必要があります。

さらに定期的なパートナーがいても、病気によっては無症状のまま経過する場合があり、お互いのために3〜6ヶ月に一度の検査を習慣化するのもおすすめです。

正しい知識検査の時期を知ると、性病検査は怖いものではなく、自分の健康を守る力強い手段になります。

参照元:
性感染症 - 厚生労働省
性感染症(STD) - 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ 厚生労働省研究班監修

性病検査は医療機関と郵送キットのどちらでも受けられる

性病検査を受ける方法 医療機関または郵送キット

女性が性病検査を受ける方法は、2つあります。

性病検査を受ける方法
  • 産婦人科や性感染症外来などの医療機関を受診する方法
  • 自宅でできる郵送検査キットを利用する方法

病院の検査は医師の診察を受けられ、医師の判断より良い検査内容の選択がされます。

一方、郵送検査は匿名で受けられて結果も自宅で確認できるため、プライバシーが守られる点が魅力です。

検査の種類は、症状や感染の可能性がある性病によって異なります。

クラミジアや淋病は、おりものから検査する方法と子宮頸管の分泌物を採取して検査する方法があり、自覚症状がある場合はおりもの検査がより有効です。

HIVや梅毒は血液から検査する方法があり、トリコモナスやカンジダ、細菌性膣炎はおりものから検査する方法があります。

クラミジアや淋病などは、尿検査でも判定できます。

自分の症状や状況に応じた検査方法の選択が重要なため、気になる症状がある場合は早めに検査をしましょう。

採取するもの主な性病
おりもの検査膣分泌物クラミジア
淋病
カンジダ
トリコモナス
細菌性膣炎
尿検査尿クラミジア
淋病
血液検査血液HIV
梅毒
B型肝炎
C型肝炎
子宮頸管検査子宮頸部の分泌物クラミジア
淋病

参照元:
お取り扱いする検査-日本感染症検査研究所
性病の種類と特徴|性病検査キットの選び方や使用方法などもご紹介-日本オーソモレキュラー医学会
HIV・性感染症検査及び相談-東京都中央区

検査は受ける場所によって検査方法や費用が異なるため事前に確認するとよい

どこで検査を受けるのかによって費用も変わってきますが、医療機関で検査を受ける場合の選択肢は以下です。

検査が受けられる医療機関
  • 婦人科
  • 産婦人科
  • 泌尿器科
  • 保健所や保健センター

自治体の保健所保健センターでは、HIVや梅毒などの検査を匿名かつ無料で受けられる制度が自治体ごとにあります。

例えば、京都府では保健所でHIVや性器クラミジア感染症の検査を実施しており、無料かつ匿名です。

このように保健所では多くの検査が無料で行われますが、対象となる感染症や検査実施日が限定されているため、事前に自治体の公式サイトで詳細を確認してください。

医療機関の検査は、症状があって医師が必要と判断した場合には健康保険が適用され、その場合の自己負担額はおおよそ2千円から5千円程度です。

一方で、無症状で念のため検査をしたいといった場合は自費診療扱いとなり、検査項目数によって1万円から2万円前後の費用がかかる場合もあります。

検査方法や費用はさまざま 検査を受ける前に要確認

検査方法費用保険適用の有無は医療機関によって異なります。

検査を受ける前に、予約の可否や料金について問い合わせしておくと良いでしょう。

参照元:
京都市のHIV検査・相談について-京都府
府保健所等におけるHIV(エイズ)検査案内-京都府ホームページ
日本で梅毒急増中! 無料でHIV・性感染症検査が受検できます-京都産業大学

自覚症状のないまま性感染症は進行して体に深刻な影響を及ぼす

性感染症は、自覚症状がないまま進行する人が多く、気づかないうちに体へ深刻な影響を及ぼす可能性があります。

特にクラミジアや淋菌感染症は、初期には無症状であっても、放置すると骨盤内感染症不妊症といった重い合併症につながるリスクがあります。

一度発症すると治療しても元の状態に戻らない可能性もあるため、定期的な性感染症の検査は、病気を早期に発見して合併症を未然に防ぐための重要な手段です。

さらに、検査は単に感染の有無を知るためだけでなく、自分の身体に対して責任を持つという賢明な選択でもあります。

将来子どもを望む場合はもちろん、パートナーとの健全な関係を築く上でも、自分の健康状態を知っておくのは大切です。

検査を通して得られる心のゆとりは、心身の健康を保つ上でも重要であり、性感染症の検査は自分と未来を守るための前向きな一歩につながります。

参照元:不妊症や母子感染を起こす怖い感染症:クラミジア-産婦人科オンラインジャーナル

検査結果の見方を理解して陽性だった場合は落ち着いて医療機関を受診する

性感染症の検査結果は、検査項目ごとに以下のように表示されるのが一般的です。

  • 陰性、または(−)
  • 陽性、または(+)

陰性は感染の証拠が見つからなかった事実を意味し、陽性は感染が確認された事実を示します。

ただし検査には、検出限界や感染直後で検出できない期間があるため、陰性でも感染の可能性が完全に否定されるわけではありません。

特にHIV梅毒など一部の性感染症では、一定期間経過してから、再度検査を受けるよう勧められる場合があります。

検査結果が陽性でも落ち着いて 医療機関で適切な治療を受けよう

検査結果が陽性だった場合は、落ち着いて医療機関を受診しましょう。

性感染症の多くは、抗生物質抗ウイルス薬で治療が可能です。

例えばクラミジアや淋菌は内服薬や注射を用いた治療がされ、多くの場合は数日〜1週間で症状が改善します。

梅毒は段階に応じてペニシリンの注射や内服薬で対応し、HIVについては早期からの抗ウイルス療法が基本です。

感染症によってはパートナーへの通知や検査も必要となるため、医師の指示に従って対応してください。

参照元:
クラミジア、淋菌、マイコプラズマ・ジェニタリウム (尿道・子宮頚管炎、咽頭・直腸感染) | 日和見疾患の診断・治療-エイズ治療・研究開発センター
2016年|性行為感染症の治療と拡大する薬剤への耐性-厚生労働省検疫所
梅毒-エイズ治療・研究開発センター
梅毒治療の現状について-国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
抗HIV療法(治療ガイドライン)-エイズ治療・研究開発センター

性病検査と上手に向き合い健康で不安のない毎日を過ごす

性病検査は、女性が自分の健康を守るために欠かせない行動です。

感染の有無を早期に把握すると、より適切な治療予防ができます。

検査は婦人科保健所など身近な場所で受けられ、検査方法も様々なため、気軽に相談してください。

自治体の無料検査保険適用の範囲を理解すると、金銭的な負担を抑えて検査を受けられます。

万が一、陽性であっても適切に治療を受けると、将来の不妊や合併症のリスクを軽減できます。

性病検査は、決して恥ずかしい行動ではなく、自分自身を大切にしている証です。

検査によって不安を解消し、毎日を健やかに過ごしましょう。

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