ドライヤー時の抜け毛が多い…何本からがやばい量?対策や正しいヘアケア方法を解説

ドライヤー時の抜け毛が多い…何本からがやばい量?対策や正しいヘアケア方法を解説

ドライヤーを使用した後、たくさんの抜け毛が見られることに不安を感じている人は少なくありません。

しかし、適切な知識と正しいヘアケア方法を身につけることで、抜け毛の悩みを軽減できる可能性があります。

抜け毛の問題は、ドライヤーの使用だけが原因ではありません。

高温での乾燥や不適切な使用方法、日々の髪や頭皮のケア不足など、複合的な要因が関係しています。

これらの要因を理解し、適切な対策を取ることで、抜け毛の悩みを軽減できる可能性が高まります。

この記事では、女性の抜け毛の原因、特にドライヤー使用時に抜け毛が多くなる原因を詳しく解説するとともに、「何本からの抜け毛が問題なのか」という疑問にも答えていきます。

また、抜け毛対策として実践できる具体的な方法や、正しいヘアケア方法についてもご紹介します。

ただし、急激な抜け毛の増加や頭皮の異常を感じた場合は、自己判断せずに専門医に相談するべきです。

記事後半では、抜け毛を医師や専門医に相談する目安についても触れているため、確認してみてください。

髪と頭皮の健康は、日々のケアの積み重ねです。

この記事を参考に、自分に合ったヘアケア方法を見つけ、実践していくことをおすすめします。

ドライヤー使用時の抜け毛に関する不安解消と、健康的で美しい髪を維持するための知識や実践的なテクニックを身につけたい人は、ぜひ参考にしてください。

目次

ドライヤー時に抜け毛が多くなる原因

ドライヤー使用時の抜け毛増加は、主にドライヤーの不適切な使用方法や髪の状態に起因します。

多くの人が日常的に使用するドライヤーですが、正しい使い方を知らずに使い続けることで、髪や頭皮に予想外のダメージを与えてしまう可能性があります。

特に注意が必要なのは、高温設定での使用と過度な乾燥による、髪や頭皮へのダメージの蓄積です。

また、日々の生活習慣や栄養状態も髪の強度に大きく影響します。

栄養が不足していたり、ストレスの多い生活を送っていると、髪が細くなったり、もろくなったりして、ドライヤーの風圧に耐えられず抜け落ちやすくなってしまいます。

さらに、髪を一日中束ねている人は、ドライヤー使用時に通常よりも多くの抜け毛を目にすることがあります。

ドライヤー時に抜け毛が多くなる主な原因
  • 高温のドライヤーが髪やキューティクルにダメージを与える
  • 必要以上の乾燥が頭皮や髪に悪影響を及ぼす
  • 栄養不足や傷んだ髪は風の勢いに弱く、抜け毛の原因となる
  • 1日中髪を束ねている人は、ドライヤー使用時に自然脱毛が集中して見える

ドライヤー時の抜け毛増加を予防するためには、自分に該当する要因を理解し、日常的な髪の手入れ方法や生活スタイルを見直すことが重要です。

以下では、ドライヤー使用時に抜け毛が増える具体的な原因を詳しく解説します。

抜け毛の原因をを知ることで、日々のヘアケアや生活習慣に合わせた効果的な対策方法を見つけ出せるでしょう。

ドライヤーの高温が髪・キューティクルにダメージを与えている

ドライヤーの高温は、髪とその表面を覆うキューティクルにダメージを与えています。

特に、同じ場所に長時間ドライヤーをあて続ける習慣がある場合は要注意です。

髪の構造は非常に繊細で、外部からの熱刺激に敏感です。

髪の中にあるシスチンという物質は、100℃以上の高温にさらされることで酸化分解し、システイン酸に変化します。

この化学変化により髪の強度が低下し、もろくなってしまうのです。

一般的なドライヤーの使用で髪の表面温度が100℃を超えることは稀ですが、それでも長時間の使用により、髪の内部で化学変化が起こります。

髪内部の変化は一度の使用では目立たないかもしれませんが、毎日の積み重ねにより徐々に悪化していきます。

毛髪の熱損傷はドライヤーなどの不適切な使用により生じます。ドライヤーやホットカーラーは100℃ を越すことはまれですが、このような温度でも長時間作用しますと毛髪中のシスチン(NH3-CH-CH2-S-S-CH2-CH-NH3)が酸化分解しシステイン酸(NH3-CH-CH2-SO3H)が増加します。

引用元:永山 升三, 西尾 宏.ヘアケアの科学.繊維製品消費科学.1987 年 28 巻 6 号 p. 219-226

また、髪表面のキューティクルは、髪の内部を守る重要な役割を果たしていますが、高温にさらされることで開いたり剥がれたりします

キューティクルが失われた髪は、内部の水分や栄養分が失われやすくなります。

髪のツヤが失われたり、手触りが悪くなったり、さらには切れ毛や枝毛が増えたりするのは、こうした日々のダメージの蓄積が原因です。

このように、ドライヤーの高温使用は一見便利で効果的な髪の乾かし方に見えますが、気づかないうちに髪の健康を損なっている可能性があります。

ドライヤーによるダメージを認識し、髪の健康に配慮したヘアケア方法を考えることが重要です。

必要以上に乾かしすぎることで頭皮や髪を乾燥させてしまっている

ドライヤーで髪を必要以上に乾かしすぎることは、頭皮と髪に予想以上のダメージを与える可能性があります。

完全に乾くまでドライヤーを使い続けようとすると、必要以上に髪を乾かしすぎてしまい、結果として頭皮や髪の乾燥を引き起こしてしまいます。

特に、朝の忙しい時間帯や外出前の慌ただしさの中で、髪を完全に乾かそうとするあまり、ドライヤーを長時間使用してしまいがちです。

ドライヤーの長時間の使用は、髪と頭皮の水分バランスを崩す原因となります。

髪の表面にはキューティクルと呼ばれる鱗状の層があり、内部にはコルテックスという繊維状の層があります。

キューティクルは髪を保護する役割を果たしており、コルテックスは髪の強度や弾力性を担っています。

長時間のドライヤー使用はキューティクルを傷つけ、コルテックス内部の水分を過剰に奪ってしまうため、髪は弾力を失い、パサつきやすくなります。

また、髪の内部にある水分が失われると髪の強度や弾力性が低下し、切れ毛や枝毛が起きる場合があります。

しかしキューティクルが失われますと,保護作用がなくなり毛髪中の水分が失われたり,重金属イオンを吸着しやすくなり, その結果髪のパサつきを生じます.

引用元:永山 升三, 西尾 宏.ヘアケアの科学.繊維製品消費科学.1987 年 28 巻 6 号 p. 219-226

さらに、頭皮が乾燥しすぎるとフケが発生したり、かゆみや炎症といった頭皮トラブルを引き起こしたりする可能性があります。

フケや炎症といった頭皮トラブルは毛の成長にも悪影響を与え、結果的に抜け毛の原因となる場合もあります。

また,高度の脂漏性皮膚炎やフケ症は脱毛を伴うことがある (脂漏性=粃糠性脱毛症).

引用元:JR東京総合病院1皮膚科,新しい育毛剤の効果,くすりの解説Vol .25,No .10 (1989)

このように、ドライヤーを長時間使用して乾かし過ぎている人は、頭皮や髪の乾燥によって切れ毛や抜け毛が発生しているかもしれません。

栄養が行き届いていない細い髪・傷んだ髪が風の勢いに負けている

栄養不足や傷みによって弱くなった髪は、ドライヤーの風圧に耐えられず、抜け毛が増加する傾向にあります。

髪の健康状態は、日々の生活習慣や食事内容が大きく影響しているためです。

髪の主成分はケラチンと呼ばれるタンパク質で、髪の強度を決定づけています。

栄養が不足すると、ケラチンの生成が十分に行われず、髪が細く、もろくなってしまいます。

また、過度の染髪やパーマ、不適切なヘアケアによって髪が傷むと、髪の構造が弱くなり、外部からの刺激に弱くなります。

以下は、髪に必要な栄養が行き届かなくなる習慣の代表例です。

細い髪・傷んだ髪になる具体例

原因詳細
偏った食生活や、ダイエットによる極端な食事制限摂取する栄養素が不足していると、髪に必要な栄養素が十分に供給されず、髪の成長や修復が適切に行われません。
その結果、髪の構造が脆弱になり、通常の力にも耐えられなくなってしまいます。
ストレス、睡眠不足ストレスや睡眠不足は自律神経を乱し、血行を悪化させます。
血行不良により毛母細胞に十分な栄養が届かなくなると、健康な髪の成長が妨げられます。
喫煙喫煙はビタミンやミネラルを消耗し、毛細血管の血行を悪くするため、髪の成長を阻害します。
高頻度のパーマやカラーリングパーマやカラーリングなどの化学処理は、髪のタンパク質やキューティクルを損傷しやすく、頻繁に行うとダメージが蓄積されて髪が弱く抜けやすくなります。

ドライヤーの風圧が髪に与える影響は、健康な髪と比べて栄養不足や傷みのある髪ではより顕著です。

風圧によるストレスが髪の根元に伝わり、もともと弱くなっている毛根から髪が抜け落ちやすくなります。

特に、髪が濡れている状態でのドライヤー使用は、髪が最も脆弱な時期であるため、より大きなダメージを与える可能性があります。

このように、栄養不足や髪の傷みは、単に見た目の問題だけでなく、髪の強度や耐久性にも大きく影響します。

ドライヤーの風圧に負けやすい髪は、日常生活の中で様々なストレスにさらされており、それが積み重なって抜け毛の増加につながっているのです。

1日中髪を束ねている人はドライヤー時に自然脱毛が多く見えるから

ドライヤー時の抜け毛の中には、自然な抜け毛のタイミングが集中して多く見えている可能性も考えられます。

人間の髪は、髪の成長サイクルの過程で1日に50〜100本程度自然に抜けることが知られています。

髪が抜ける休止期の割合は全体の7〜13%を占め、1日の脱毛数が100本以内であれば正常な範囲内です。

髪の成長サイクル
  • 成長期:髪が成長して伸びる期間
  • 移行期:成長速度が徐々に低下する期間
  • 休止期:髪の成長が止まり、抜ける時期

しかし、髪を1日中束ねている場合、本来なら徐々に抜けるはずの髪が、束ねられることで抜けにくくなっています。

束ねていた髪を解いてドライヤーを使用する際、一度に多くの髪が抜けているように感じるのは、1日分の自然な脱毛が一気に起こっているためです。

したがって、長時間髪を束ねている人がドライヤーを使用する際に、多くの抜け毛を目にしたとしても、必ずしも異常な抜け毛を意味するわけではありません。

日常的に髪を束ねている人は、自然脱毛の現象を理解し、過度な心配を避けることが大切です。

15本、20本、30本…ドライヤー時の抜け毛本数は何本ぐらいからがやばい?

ドライヤー時の抜け毛が、どのくらいの本数であれば問題ないのかを知っておくことで、自分の頭皮環境に対して適切に対応できるようになります。

人間の髪の毛には、自然な生え変わりのサイクルがあり、ドライヤー使用時の15本、20本、30本程度の抜け毛は通常問題ありません。

健康な成人の場合、1日に50〜100本程度の髪の毛が自然に抜け落ちるのは正常な範囲内とされており、新しい髪の毛が生えてくるための自然な過程です。

ドライヤーを使用する際に見られる抜け毛も、自然な脱毛の一部です。

したがって、ドライヤー使用時に15本、20本、30本程度の抜け毛が見られたとしても、それだけで過度に心配する必要はありません。

1日の総量が100本以内に収まっていれば、健康的な髪の生え変わりの範囲内と考えられます。

しかし、ドライヤーを使うたびに100本以上の髪の毛がごっそりと抜けている場合は、注意が必要です。

1日に 100本以上の脱毛や,わずかに髪を引っ張る(pull test)だけで何本も抜ける場合,あきらかに頭皮(地肌)が見えるような場合は病的脱毛を考える

引用元:植木 理恵,髪の健康を考える-美しい髪で過ごすには-,順天堂醫事雑誌,2013 年 59 巻 4 号 p. 327-330

このような大量の抜け毛が続く場合は、以下のような要因により、抜け毛が引き起こされているかもしれません。

抜け毛を引き起こす主な要因
  • ストレスや栄養不足
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 薬の副作用
  • 皮膚疾患
  • その他の健康上の問題

もし、ドライヤー使用時に毎回100本以上の抜け毛が見られたり、頭皮が目立つほど薄くなってきたと感じたりする場合は、専門医への相談をおすすめします。

髪の健康は全身の健康状態を反映することがあるため、早めの対応が大切です。

抜け毛がやばいならドライヤーはNG?自然乾燥の方がよい?

抜け毛に悩む人の中には、「ドライヤーの熱で髪が傷むから、自然乾燥の方が良いのでは」と考える人も多いでしょう。

確かに、ドライヤーの熱による髪へのダメージを心配するのは当然です。

しかし、自然乾燥は頭皮の健康を損ない、抜け毛を助長する可能性があるため注意が必要です。

自然乾燥を避けたほうが良い理由
  • 頭皮に菌が増殖して、頭皮トラブルや抜け毛の原因となる
  • キューティクルが開いた状態が続き、髪が傷みやすくなる

頭皮には複数の皮膚常在菌が住みついており、頭皮の健康維持や、バリア機能の維持などの役割を果たしています。

しかし、これらの常在菌は頭皮のフケやかゆみ、炎症にも関与しており、増殖すると頭皮トラブルの原因となります

例えば、マラセチア菌というカビ菌が皮脂を分解して生成した脂肪酸の中には、炎症を引き起こす物質が含まれており、脂漏性皮膚炎の原因になると考えられています。

その発症機序として,脂漏性皮膚炎ではマラセチアが産生するリパーゼが皮脂を分解し,その分解産物である脂肪酸(特にオレイン酸)が炎症を惹起する.

引用元:杉田 隆,2.皮膚マイクロバイオームとしてのマラセチア―脂漏性皮膚炎を例に― 日本皮膚科学会雑誌 131 (6), 1503-1509, 2021-05-20

菌は濡れている環境を好むため、皮脂や汗が溜まりやすい頭皮は、もともと繁殖しやすい環境です。

さらに自然乾燥により濡れた状態のまま放置することで、菌が繁殖しやすい環境が作られてしまい、頭皮トラブルを引き起こすとともに、抜け毛の原因になる場合もあります。

また、髪が濡れている間は、髪を保護する役割のキューティクルが開いた状態です。

自然乾燥ではキューティクルが閉じるまでに時間がかかるため、髪が摩擦など外部からのダメージに弱くなり、髪が傷みやすくなります。

毛髪は、濡れている時に毛表皮が開いた状態になるので、傷つきやすくなる。

引用元:岡本 晃, 池田 宏史,毛髪にかかる負担を軽減するための吸引式ヘアドライヤーの開発,科学・技術研究 = Studies in science and technology 2 (1), 75-78, 2013-06

このように、自然乾燥は一見髪に優しそうに思えても、実は頭皮と髪の健康にとってリスクがあるため、抜け毛予防の観点からおすすめできません。

ドライヤー時の抜け毛は、ドライヤー自体が問題なのではなく、特に抜け毛など髪や頭皮の状態を気にする人こそ、適切なドライヤーの使用が重要ということです。

ただし、注意しなければならないのは、ドライヤーの誤った使い方は髪や頭皮を傷める要因となり得ることです。

髪と頭皮の健康を維持するためには、ドライヤーの正しい使い方を習得し、髪と頭皮へのダメージを最小限に抑える必要があります。

次の章では、抜け毛対策に効果的なドライヤーの正しい使い方について、詳しく解説していきます。

髪と頭皮に優しく、かつ効果的な乾かし方を学んで、美しい髪を保ちましょう。

ドライヤー使用前後にできる抜け毛対策3選

毎日のヘアケアで欠かせないドライヤーですが、使い方を間違えると髪にダメージを与え、抜け毛の原因になってしまうことがあります。

しかし、ドライヤーの使用前後にちょっとした工夫をするだけで、髪の健康を守り、抜け毛を防ぐことが可能です。

忙しい朝でも、ほんの少しの時間で実践できる方法ばかりなので、ぜひ毎日のヘアケアに取り入れてみてください。

ドライヤー使用前後にできる抜け毛対策3選

対策目的
タオルドライで水分をある程度拭き取っておく・ドライヤーの使用時間を短縮し、熱によるダメージを軽減する
ドライヤーを使う前にブラッシングをして髪の絡まりを解く・髪の絡まりを解くことで、ドライヤー時の摩擦によるダメージを軽減する
ドライヤーを使う前にアウトバストリートメントやヘアオイルを塗布する・髪の表面を保護し、乾燥を防ぐ
・キューティクルをケアする

以下では、ドライヤー使用前後にできる抜け毛対策3選について、効果的な実践方法を詳しく解説します。

健康的で美しい髪を手に入れるための第一歩として、ぜひ試してみてください。

タオルドライで水分をある程度拭き取っておく

髪を洗った後、すぐにドライヤーを使用するのは避けましょう。

濡れた髪は熱に弱いため、ドライヤーの熱で髪が傷みやすく、結果として抜け毛につながる可能性があります。

そこで活用したいのが、タオルドライで水分を拭き取ることです。

タオルドライは、ドライヤーの使用時間を短縮し、髪へのダメージを軽減する重要なステップです。

ただし、強くこすったり、ゴシゴシと擦ったりすると髪の表面を傷つけ、キューティクルを損傷させる原因となります。

タオルを頭全体に被せ、髪を優しく包み込むように、軽く押さえて水分を取り除くことが大切です。

特に毛先は傷みやすい部分なので、強く絞ったりせず、タオルで毛先を巻いて優しく握るようにしましょう。

ワンポイントアドバイス
  • 乾きにくい根元部分を中心に、頭皮を優しくマッサージするようにして、水分をしっかりと拭き取りましょう。

また、マイクロファイバー素材のタオルを使用するのもおすすめです。

通常のタオルよりも吸水性や速乾性に優れているため、タオルドライの時間を短縮できます。

マイクロファイバータオル

マイクロファイバータオルを使用することで、ドライヤーの時間を少なくすることができる

ドライヤー前にブラッシングをして髪の絡まりを解く

髪の毛が絡まった状態でドライヤーを使用することは、抜け毛を引き起こす一因となっています。

絡まった髪はドライヤーの熱と風でもつれやすくなり、髪同士の摩擦が増加することで髪を傷つける可能性があります。

そのため、ドライヤーを使用する前にブラッシングを行うことが重要です。

ブラッシングは単に髪の絡まりを解くだけでなく、髪同士の摩擦を防ぐ目的があります。

ただし、ブラッシングによる髪の摩擦ダメージにも注意が必要です。

目が粗いブラシやクシを使ったり、濡れ髪専用のブラシを使ったりして、キューティクルが開いたデリケートな髪を優しくブラッシングしましょう。

ブラッシングは毛先から始め、徐々に根元に向かって行います。

毛先の絡まりから整えることで、毛根へのダメージを最小限に抑えながら、髪全体を整えられます。

ブラッシングの際は、髪を引っ張ったり強く押し付けたりしないよう、丁寧に行いましょう。

特に、濡れた髪は弾力性が低下しているため、優しく扱うことが重要です。

ワンポイントアドバイス
  • 髪が長い人は、毛先・中間・根元の3段階に分けてブラシを通すことで、より髪への負担を軽減できます。

ドライヤー前にアウトバストリートメントやヘアオイルを塗布する

アウトバストリートメントとヘアオイル

濡れた状態の髪は、熱や摩擦によるダメージを受けやすい状態です。

特に何も対策しないまま高温のドライヤーを使用すると、髪のキューティクルが傷つき、乾燥や抜け毛の原因となります。

また、頭皮が乾燥することも、健康な髪の成長を妨げる可能性があります。

この問題の解決策として、ドライヤー前にアウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)やヘアオイルを塗布することが効果的です。

アウトバストリートメントやヘアオイルは、髪のキューティクルをケアし、髪と頭皮の乾燥を防ぐ目的があります。

アウトバストリートメントとヘアオイルの主な特徴

種類特徴
アウトバストリートメント主に髪の表面をコーティングし、熱からの保護と保湿作用があります。
タンパク質やコラーゲンなどの成分を含む製品も多く、傷んだ髪を補修する効果も期待できます。
ヘアオイル主に髪に潤いを与え、ツヤやしっとりとした質感を作り出します。
アルガンオイルやホホバオイルなど、天然由来のオイルが多く使用されています。
中には、頭皮にも少量塗布することで、頭皮の乾燥を予防する製品もあります。

アウトバストリートメントの中でも、オイルタイプ、クリームタイプ、ミストタイプなど種類が複数あり、配合成分によって期待できる効果や仕上がりが異なります。

例えば、髪が細くて軽い人はクリームタイプやミストタイプ、髪が太くてコシがある人はオイルタイプなど、髪質や好みにあったものを選びましょう。

抜け毛や頭皮トラブル予防に! ドライヤーの正しい使い方

毎日のヘアケアに欠かせないドライヤーですが、使い方を誤ると髪や頭皮にダメージを与え、抜け毛や頭皮トラブルの原因になることがあります。

毎日の習慣であるドライヤーの使い方を見直すことで、髪や頭皮の健康を守り、抜け毛予防につながります。

髪を早く乾かそうと高温設定でドライヤーを使用したり、髪に近づけすぎたりする習慣は、髪や頭皮にダメージを与え、抜け毛や頭皮トラブルの原因となります。

また、同じ箇所に長時間熱風をあてたり、乾かし過ぎたりすることにも注意が必要です。

しかし、適切な方法でドライヤーを使用すれば、髪や頭皮への負担を軽減しつつ、効率よく乾かせます。

以下では、温度設定や距離、動かし方、使用時間、仕上げの冷風など、ドライヤーの正しい使い方の詳細を解説します。

ドライヤーの正しい使い方
  • 高温を避け、80℃以下になるよう温風で髪を乾かす
  • ドライヤーを髪から10~20cm程度離して使用する
  • 髪の毛は根元から順にドライヤーをこまめに動かしながら乾かす
  • 長時間はNG! ドライヤー時間は5~10分以内におさめる
  • 最後は冷風をあてて髪と頭皮の熱を冷ます・キューティクルを閉じる

これらの方法を取り入れることで、熱による乾燥やタンパク質の変性を防ぎ、髪の強度を保てます。

また、頭皮の過剰な乾燥や炎症を防ぐことで、抜け毛や頭皮トラブルのリスクを軽減し、健康的な髪の成長を促進します。

正しいドライヤーの使用法を身につけることは、長期的な髪と頭皮の健康につながるため、ぜひ毎日のヘアケアで実践してみてください。

高温を避け、80℃以下になるよう温風で髪を乾かす

髪の健康を守るためには、ドライヤーの温度管理が非常に重要です。

80℃以上の高温は髪にダメージを与える可能性が高いため、80℃以下の温風で乾かすことが望まれます。

以下の研究では、髪の主成分であるケラチンタンパク質は80℃程度から変化し始めることが明らかになっています。

毛髪は 80℃あたりからダメージを受け始めると考えられる。

引用元:鈴木加菜子,毛髪表面の構造変化と 熱ダメージ解析,岐阜大学 工学部 生命工学科,2014年度卒業研究

特に、同じ場所にドライヤーを長時間あて続けてしまうと、気づかないうちに髪が高温にさらされている可能性があります。

温度が高すぎると感じたら、ドライヤーを髪から離したり、冷風機能を活用したりして調整しましょう。

手ぐしを通しながら、髪の熱さを確認するのも良い方法です。

また、最近の高機能なドライヤーには、低温モードや温度調節機能が付いているものもあるため、これらの機能を活用すると簡単に80℃以下をキープできます。

80℃以下の温度を意識することで髪の健康を維持し、長期的に見て髪の質感や強度を保つことができるでしょう。

ドライヤーを髪から10~20cm程度離して使用する

ドライヤーの使用時、髪との距離を適切に保つことは非常に重要です。

10〜20cm程度離すことで、熱が直接髪にあたるのを防ぎ、適度な風力を維持できるため、髪へのダメージを最小限に抑えながら効率的に乾かせます。

ドライヤーを近づけすぎると髪が過熱され、キューティクルが剥がれたり、髪の内部の水分まで奪われたりする可能性があるため注意が必要です。

髪にやさしく、かつ効率的に乾かすために、ドライヤーの送風口を髪から10〜20cm程度離して使用することが大切です。

髪の温度を80℃以上にしないためには,ドライヤーを髪から10cm以上離して使用することも大切である。

引用元:奥村 丈夫, 安藤 洋司,頭髪化粧品と毛髪,色材協会誌,1989 年 62 巻 10 号 p. 615-623

慣れないうちは、鏡を見ながら距離を確認すると、無意識に近づけ過ぎてしまうことを防止できます。

最初は時間がかかるように感じるかもしれませんが、ドライヤーを髪から10〜20cm離して使用することで、熱によるダメージを軽減できます。

健康的で美しい髪を維持するために、実践してみてください。

髪の毛は根元から順にドライヤーをこまめに動かしながら乾かす

髪を乾かす際は、頭皮の健康を守るために、根元から順に乾かすことが重要です。

髪が集中している根元は乾きにくく、湿ったままだと頭皮に雑菌が繁殖し、フケやかゆみなどの頭皮トラブルを引き起こす可能性が高くなります。

また、毛先など乾きやすい部分の髪を、必要以上に乾燥させてしまうのを防止することもできます。

ドライヤーを持っている手と反対の手で、髪を少しずつ持ち上げながら、根元に風が当たるようにして乾かしましょう。

同じ場所にドライヤーの温風をあて続けてしまうと、髪の温度が高くなり過ぎて傷みの原因になる可能性があります。

ドライヤーをこまめに動かしながら、一部分に熱を集中させることなく全体的に乾かすことがポイントです。

さらに、乾きにくい襟足、左右の耳の周りから乾かすようにすると、乾いた部分の髪へのダメージを抑えて髪全体をまんべんなく乾かせます。

このように、根元から順にドライヤーを動かしながら乾かすことで、頭皮トラブルを予防し、髪全体を効率的に乾かすことができます。

長時間はNG! ドライヤー時間は5~10分以内におさめる

ドライヤーの使用時間は、髪の健康を左右する重要な要素です。

髪の内部構造を守り、美しい髪を維持するためには、長時間の使用は避けて5〜10分以内に抑えることが理想的です。

長時間ドライヤーを使用すると、髪の表面だけでなく内部の水分まで奪われてしまい、パサつきや枝毛の原因となります。

また、頭皮への負担も大きくなり、乾燥や炎症を引き起こす可能性があるため注意しましょう。

ドライヤーの使用時間を短縮するために、事前にタオルドライで水分をある程度取り除き、ブラッシングで髪の絡まりをほぐしておくことが大切です。

ワンポイントアドバイス
  • 髪の量が多い場合は、頭頂部、サイド、後頭部など部分ごとに集中的に乾かすことで、全体的な乾燥時間を短縮できます。
  • 風量の強いドライヤーを使用するのもおすすめです。

髪の長さや太さによって適切な時間は変わってきますが、ロングヘアの人でも10分程度が目安となります。

このように、ドライヤーの使用時間を5〜10分以内に抑えることで、髪の内部水分を適度に保ち、健康的で美しい髪を維持することにつながります。

最後は冷風をあてて髪と頭皮の熱を冷ます・キューティクルを閉じる

ドライヤーを使用した後の仕上げとして、冷風をあてて熱を冷ますことも重要なポイントです。

冷風が必要な理由は、主に以下の2つです。

  • 髪と頭皮の熱を冷ますため
  • 髪を覆っているキューティクルを閉じるため

ドライヤーの温風で温められた髪と頭皮は、そのまま放置すると熱によるダメージを受け続けてしまいます。

また、温風で乾かした髪はキューティクルが開いたままの状態のため、髪内部の水分やタンパク質が逃げやすくなり、パサつきの原因となります。

ドライヤーの仕上げに冷風でキューティクルを閉じることによって、よりなめらかでツヤのある仕上がりになります。

乾かした後は最後に冷風で余熱を取ることでキューティクル が整い、ツヤツヤでキレイな髪に仕上がります。

引用元:毛髪科学協会,失敗しない髪のお手入れ,毛髪衛生月間パンフレット2022年

髪全体がある程度乾いたら、ドライヤーの設定を冷風に切り替え、頭皮から毛先に向かって全体的に冷風を当てていきましょう。

このように、ドライヤー使用後に冷風をあてるステップを加えるだけで、熱によるダメージを軽減し、キューティクルを整えられます。

ドライヤーの冷風機能

なお、ドライヤーによっては温風と冷風を自動で切り替える機能もついているため、髪が長くどうしても乾かす時間がかかってしまう場合にはダメージを軽減するためにも積極的に活用することをおすすめします。

毎日のヘアケアルーティンに取り入れて、健康で美しい髪を目指しましょう。

ドライヤー時の抜け毛が多い…髪や頭皮ケアに繋がる正しい洗髪方法

ドライヤー時の抜け毛の悩みは、日々の洗髪方法を見直すことで改善できる可能性があります。

正しい洗髪方法を身につけることで、髪や頭皮の健康を保ち、抜け毛の減少につながります。

洗髪の主な目的は、頭皮に蓄積した皮脂や汚れを取り除くことです。

しかし、多くの人が気づかないうちに洗い残しや、髪を傷める洗い方をしていることがあります。

誤った洗髪方法は、頭皮トラブルやニオイ、さらには抜け毛の原因となる可能性があります

また、濡れた状態の髪は傷みやすいため、優しく扱うことが重要です。

具体的には、以下のポイントを意識して洗髪することが大切です。

髪や頭皮ケアに繋がる正しい洗髪方法
  • 洗髪前にブラッシングをする
  • 頭皮と髪全体をしっかりと濡らす
  • 指の腹を使ってシャンプーをしっかりと泡立てて頭皮・髪に行き渡らせる
  • 指の腹を使って頭皮・髪についたシャンプーを残さず洗い流す
  • コンディショナーを髪に塗布してなじませ、きれいに洗い流す

以下では、洗髪前の準備から、シャンプーの使用方法、すすぎ方、コンディショナーの適切な使用方法まで、段階的に正しい洗髪方法をご紹介します。

正しい洗髪方法を取り入れることで、髪と頭皮の健康を維持し、抜け毛の悩みを軽減できるでしょう。

健康的で美しい髪を目指すための第一歩として、ぜひ実践してみてください。

洗髪前にブラッシングする

洗髪前のブラッシング

ブラッシングの主な目的は、髪の絡まりをほぐすことと、頭皮に溜まった古い角質や皮脂を分散させることです。

事前にブラッシングすることで、髪の絡まりによるダメージを軽減でき、シャンプー時に汚れが落ちやすくなります。

ブラッシングの手順
  1. 目の粗いくしや手ぐしを使用して、毛先から順に髪全体の大きなもつれをほぐします。
  2. 頭皮から毛先に向かってゆっくりとブラシを通します。

ブラッシングには、目の粗いくしや手ぐし、クッションブラシなどを使用するのがおすすめです。

頭皮から毛先に向かって優しくとかすことで、髪のもつれをほぐすだけでなく、頭皮に溜まった皮脂や汚れを髪に移し、洗い流しやすくする効果もあります。

ただし、力を入れすぎないよう注意しましょう。

強すぎると髪や頭皮を傷めてしまうので、優しく丁寧に行うことが大切です。

ワンポイントアドバイス
  • 髪を濡らす際に絡まらない程度であれば、髪のもつれをほぐす工程は省略できます。
  • スタイリング剤を使用している場合は、髪を濡らす時にスタイリング剤を洗い落としながらもつれを解きましょう。

洗髪前のブラッシングを習慣化することで、洗髪時の髪のもつれが減少し、摩擦による髪のダメージを軽減できます。

髪の健康を維持することで、ドライヤー時の抜け毛の減少にもつながります。

頭皮と髪全体をしっかりと濡らす

シャンプーを始める前に、頭皮と髪全体をしっかりと濡らすことは、髪や頭皮の汚れを落とすために重要なステップです。

髪を濡らすことでシャンプーの泡立ちが良くなり、頭皮と髪全体に均一に広がりやすくなります。

耳の周りや後頭部など水が届きにくい部分にも注意を払いながら、頭皮全体に水が行き渡るよう、指で髪をかき分けながら丁寧に濡らしましょう。

ワンポイントアドバイス
  • 髪が長い場合や髪の量が多い場合は、表面の髪を持ち上げて、下の髪や頭皮にも水が当たるようにしっかりと塗らしましょう。

濡れた髪は傷みやすいため、髪を強くこすったり、引っ張ったりしないよう優しく扱うことが大切です。

スタイリング剤を使用している場合は、この段階で軽く洗い流しておきます。

髪を濡らしながら、指で優しくマッサージするように洗い流すことで、後のシャンプー工程がより効果的になります。

指の腹を使ってシャンプーをしっかりと泡立てて頭皮・髪に行き渡らせる

シャンプーを効果的に使用するためには、適切な泡立てと塗布方法が重要です。

指の腹を使ってシャンプーをしっかりと泡立て、頭皮と髪全体に行き渡らせることで、頭皮や髪の汚れを効果的に落とし、頭皮への刺激を最小限に抑えられます。

シャンプーの手順
  1. シャンプーを手に取り、手のひらの上で軽く広げる
  2. 耳の上・後頭部・頭頂部の頭皮にシャンプーをつける
  3. 指の腹を使って小刻みに動かしながら、頭皮全体にシャンプーを行き渡らせる

洗髪剤を適量取り、手のひらで軽くなじませてから頭部に塗り広げると、頭皮全体に行き渡りやすくなります。

髪の毛が多い人や長髪の人は、表層の髪を持ち上げ、頭皮近くに洗髪剤を直接塗布すると効果的です。

洗い残しが生じやすい箇所、例えば耳上部、後頭部、頭頂部、耳後ろから首筋・髪の生え際などは、特に注意を払って丁寧に泡立てることが大切です。

ワンポイントアドバイス
  • こめかみや後頭部中央付近の髪を上下に分けると、指先が頭皮に届きやすくなり、洗髪剤を均等に広げやすくなります。
  • 長髪の場合は、髪全体を泡で包み込むように洗い、毛先まで洗髪剤が行き渡るようにしましょう。

指の腹が頭皮に届きにくい場合や、指に力が入りづらい場合には、専用の洗髪ブラシの使用もおすすめです。

洗髪ブラシは、髪をとかすのではなく、あくまで頭皮上の油性汚れにシャンプーをなじませることを目的としています。

ブラシの先を頭皮に当て、左右に小刻みに動かしながら優しく使用しましょう。

シャンプーをしっかりと泡立て、頭皮と髪全体に行き渡らせることで、汚れを効果的に落とし、頭皮と髪の健康維持につながります。

結果として、ドライヤー時の抜け毛の減少にも効果が期待できます。

指の腹を使って頭皮・髪についたシャンプーを残さず洗い流す

シャンプー後のすすぎは、清潔で健康な頭皮と髪を維持するために非常に重要なステップです。

指の腹を使って頭皮と髪についたシャンプーを残さず洗い流すことで、頭皮のトラブルを防ぎ、髪の健康を保つことができます。

すすぎ洗いの主な目的は、シャンプーを完全に洗い流し、頭皮と髪に余分な成分を残さないことです。

シャンプーが残ると、頭皮のかゆみやフケの原因となったり、髪のべたつきを引き起こしたりする可能性があります。

シャンプー後のすすぎの手順
  1. 指の腹を使って頭皮全体をマッサージするように動かしながら、シャンプーを洗い流していきます。
  2. 耳の後ろや首筋、頭頂部の中心など、シャンプーが残りやすい部分は、意識して丁寧にすすぎます。
  3. 頭皮や髪にヌルつきが残らなくなったら、すすぎ完了です。

効率的にすすぐためには、まず頭全体に軽くシャワーをかけて、髪を絞るようにして泡を落とします。

一旦シャワーを止めて全体の泡を落とすことで、節水にもつながります。

ワンポイントアドバイス
  • 普段かゆみを感じる部分がある場合は、シャンプーが行き渡っていないか、すすぎが足りないかのどちらかであることが多いため、特に注意して確認しましょう。

シャンプーを残さず洗い流すことは、頭皮のトラブルを防ぎ、髪の健康維持につながります。

結果として、ドライヤー時の抜け毛の減少にもつながり、健康で美しい髪を保つことができます。

コンディショナーを髪に塗布してなじませ、きれいに洗い流す

コンディショナーの適切な使用は、髪の健康維持と美しさの向上に欠かせません。

正しい塗布方法となじませ方を実践し、丁寧に洗い流すことで、髪のダメージを軽減し、なめらかでツヤのある髪に仕上がります。

コンディショナー使用の主な目的は、シャンプーで失われた髪の潤いを補充し、髪を保護することです。

適切に使用することで、髪のもつれを防ぎ、静電気を抑え、髪を扱いやすくします。

コンディショナーの手順
  1. シャンプー後の髪の水気を軽く絞ります。
  2. 髪の長さや量に応じて適量のコンディショナーを手に取ります。
  3. 指通りやなめらかさが足りない部分を中心に、コンディショナーを髪に塗布します。
  4. 指で髪全体をとかすようにして、コンディショナーをまんべんなく行き渡らせます。
  5. なじませた後は、製品の説明書に従って適切な時間放置して浸透させます。
  6. 髪に指を通しながら、しっかりとコンディショナーを洗い流します。

コンディショナーは髪の状態を整える製品のため、基本的には髪だけにつけます。

特に、髪のボリュームダウンが気になる場合は、コンディショナーを根元につけすぎないよう注意し、すすぎ時に薄く行き渡る程度にとどめましょう。

ワンポイントアドバイス
  • コンディショナーが頭皮に付着しても問題はありませんが、根元に残ると髪のボリュームが出にくくなったり、スタイルが保ちにくくなる場合があります。

洗い流す際は頭皮からすすぎ始め、指を通しながら十分に洗い流し、べたつきが残らないようにすることが大切です。

なお、コンディショナーの中には、塗布後しばらく放置することで効果が高まる製品も存在します。

使用する製品の説明書をよく読み、適切な方法で使用しましょう。

このようにコンディショナーを適切に使用することは、髪の健康を維持し、なめらかでツヤのある髪を保つために重要なステップです。

ドライヤー時の抜け毛がやばい…専門家や医師に相談した方がいい目安とは?

ドライヤー時に抜け毛が増えていると感じる場合、通常の範囲内なのか、それとも本当に問題があるのか判断に迷うことがあります。

抜け毛の量は個人差が大きく、また季節によっても変動するため、一概に「何本以上なら異常」とは言い切れません。

しかし、一定の基準を知ることで、自分の状態を客観的に判断できるようになります。

ある程度の抜け毛は自然な現象ですが、抜け毛の量が著しく多い場合や、他の症状を伴う場合には、自然脱毛以外の要因が疑われます。

以下で解説する「ドライヤー時の抜け毛を専門家や医師に相談した方がいい目安」に該当する人は、専門家や医師への相談も検討してみてください。

ドライヤー時の抜け毛を専門家や医師に相談した方がいい目安
  • 毎日のドライヤー使用時に100本以上の髪が抜けている
  • ドライヤー使用時以外でも異常な量の抜け毛を感じる
  • 円形脱毛症のように、頭皮の一部分だけ異様に脱毛が進行している
  • 抜け毛以外にもフケや乾燥などの頭皮トラブルが生じている

毎日ドライヤー時に100本以上抜けている

ドライヤーを使用する際に、100本以上の髪の毛が抜けていると感じる場合は、専門家や医師に相談することをおすすめします。

一般的に、健康な人の自然な抜け毛は1日あたり50〜100本程度です。

しかし、ドライヤーの短時間だけで、毎日のように100本以上の髪の毛が抜けているのであれば、通常の範囲を超えている可能性があります

このような状態が続いている場合、栄養不足、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、何らかの疾患などにより、抜け毛が生じているのかもしれません。

また、過度のダイエットや睡眠不足なども、髪の健康に影響を与える要因となります。

ドライヤーを使用している際に、手に絡まる髪の毛の量が明らかに増えていたり、ドライヤー後の抜け毛量が急激に増えたりしている場合は要注意です。

また、髪の毛を手で軽く引っ張るだけで、いつもより多くの髪の毛が抜けてしまう場合も、専門家に相談する目安となります。

このように、ドライヤー使用時に100本以上の髪の毛が抜けている状態が続く場合は、単なる自然脱毛ではなく、何らかの問題が潜んでいる可能性があります。

早めに専門家や医師に相談することで、原因を特定し、適切な対策を講じることができます。

ドライヤー時以外でも異常な量の抜け毛を感じる

ドライヤーを使用する時だけでなく、日常生活の様々な場面で異常に感じるほどの抜け毛が見られる場合も、専門家や医師に相談すべき重要なサインです。

健康な状態であれば、髪の毛は成長期、退行期、休止期というサイクルを繰り返しており、一定量の抜け毛は自然な現象です。

しかし、日常的に行う髪の手入れの際に、いつもより明らかに多くの髪が抜けていると感じるのであれば、自然な抜け毛の範囲を超えている可能性があります。

例えば、シャンプー後に排水口に溜まる髪の毛の量が急激に増えたり、枕に落ちている髪の毛の量が明らかに多くなったりしている場合は注意が必要です。

また、髪をとかす際にブラシに絡まる髪の量が増えたり、服に付着する抜け毛の量が急に増えたりしている場合も、専門家に相談する目安となります。

このように、ドライヤー使用時以外でも日常的に異常な量の抜け毛を感じる状態が続く場合は、自然脱毛の範囲を超えているかもしれません。

体全体の健康状態に何らかの問題が潜んでいる可能性も考えられるため、専門家や医師に相談してみるとよいでしょう。

円形脱毛症のように一部分だけ異様に脱毛が進行している

髪の毛が全体的に薄くなるのではなく、頭皮の一部分だけが異様に脱毛し、はっきりとした円形や楕円形のハゲができている場合は、専門医に相談することをおすすめします。

このような症状は、単なる加齢による抜け毛とは異なり、円形脱毛症などの特定の疾患が潜んでいる可能性が高いためです。

円形脱毛症は自己免疫疾患の一種で、体の免疫システムが誤って自分の毛根を攻撃してしまうことで起こります。

円形脱毛症が現れる理由としては、過度のストレス、遺伝的要因、ホルモンバランスの乱れなどが考えられます。

HLA 遺伝子タイプのアリル,免疫に関わる分子の遺伝子多型を背景にして,疲労や感染症など肉体的,精神的ストレスが引き金となるとされるが,実際 には明らかな誘因がないことも多い8)9).

引用元:日本皮膚科学会「円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」

具体的な例を挙げると、頭皮に10円玉大や500円玉大の丸い脱毛部分が突然現れたり、眉毛や睫毛の一部が抜けたりする場合は、円形脱毛症が疑われます。

また、脱毛部分の境界線がはっきりしていて、その周囲の髪の毛が正常に生えている状態も、円形脱毛症の特徴的な症状です。

このような症状が現れた場合、円形脱毛症以外の疾患を見逃さないためにも、早期に専門家や医師に相談することが重要です。

抜け毛以外にもフケや乾燥などの頭皮トラブルが生じている

抜け毛の問題に加えて、フケや乾燥、かゆみなどの頭皮トラブルが同時に発生している場合は、専門医への相談をおすすめします。

これらの症状が複合的に現れる場合、単なる自然脱毛ではなく、頭皮全体に何らかの問題が生じている可能性が高いためです。

頭皮トラブルの原因としては頭皮の炎症、菌の繁殖、皮脂分泌の乱れ、アレルギー反応などが考えられます。

その他、細菌・真菌(かび)などの感染や内科的な病気(甲状腺疾患、膠原病など)、薬剤や放射線治療の副作用によっても脱毛症となりえます。

引用元:脱毛症 Q4 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

例えば、頭皮環境の悪化により頭皮の常在菌が増殖したり、肌に合わないシャンプーの使用などによりフケが増えて炎症を引き起こしたりすることがあります。

頭皮全体がカサカサしてフケが目立つようになった、頭皮がべたついて油っぽくなった、頭皮に赤みやかゆみが出て抜け毛が増えた、などの症状が現れる場合は要注意です。

このような頭皮トラブルに対しては、皮膚科や専門クリニックでの診察が不可欠です。

専門家による適切な診断を受けることで、症状に合った対策を講じられるでしょう。

「ドライヤー×抜け毛」に関するよくある質問

ドライヤーの使用と抜け毛の関係は、髪の悩みの中でも特に気になるポイントです。

以下では、ドライヤーが髪に与える影響や抜け毛との関連性について、よくある質問をまとめました。

「ドライヤー×抜け毛」に関するよくある質問
  • ドライヤーでどれくらい髪が抜けますか?
  • ドライヤーで髪がはげるのはなぜですか?
  • 育毛効果があるドライヤーはありますか?
  • 育毛剤はドライヤーの前と後どちらに付けるのが正解ですか?

日々のヘアケアに役立つ情報なので、ドライヤー時の抜け毛に悩む人はぜひ参考にしてください。

ドライヤーでどれくらい髪が抜けますか?

1日に50本から100本程度の抜け毛は正常な範囲内とされています。

人間の頭皮には約10万本の髪の毛があり、その一部が自然に抜け落ちて新しい髪に生え変わるサイクルを繰り返しています。

このため、シャンプーやブラッシング、ドライヤーの使用時に髪が抜けるのは自然な現象です。

ただし、抜け毛の量が急激に増えたり、頭皮が見えるほど薄くなったりした場合は、専門医に相談することをおすすめします。

ドライヤーで髪がはげるのはなぜですか?

ドライヤーによる過度の熱は髪の水分を奪い、乾燥させることで髪の強度を低下させます。

また、高温の風を長時間当て続けると、髪の内部構造が変化し、もろくなったり切れやすくなったりすることがあります。

これらの要因が重なると、抜け毛の増加や薄毛の原因となる可能性があります。

このようなダメージを防ぐためには、ドライヤーの適切な温度設定や、髪から適度な距離を保つこと、髪を乾かす時間を最小限に抑えることなどが重要です。

また、優しくシャンプーし、十分にすすぐことで、ドライヤーによるダメージを軽減できます。

本記事で紹介している正しいドライヤーの使い方や、髪の洗い方をぜひ実践してみてください。

育毛効果があるドライヤーはありますか?

残念ながら、直接的な育毛効果や機能を持つドライヤーは存在しません。

重要なのは、ドライヤーを正しく使用することと、髪や頭皮に気をつかった健康的な生活習慣を心がけることです。

適切な温度設定や距離でドライヤーを使い、熱による髪や頭皮へのダメージを軽減しましょう。

また、バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理など、全体的な健康管理も髪の健康に大きく影響します。

これらの習慣を続けることで、健康的な髪の成長を促進し、抜け毛を予防することができます。

育毛剤はドライヤーの前と後どちらに付けるのが正解ですか?

一般的に、育毛剤はドライヤーを使用した後に塗布することが推奨されています。

理由は、ドライヤーの風で成分や水分が飛ぶことを防ぐためです。

ただし、製品によっては使用方法が異なる場合があります。

パッケージや説明書に「洗髪後のタオルドライの後、ドライヤーの前に使用する」と明記されている場合は、その指示に従ってください。

製品ごとに最適な使用方法が異なる可能性があるため、必ず製品の説明をよく読み、適切に使用することが大切です。

正しいヘアケアを取り入れてドライヤー時の抜け毛を予防しよう

本記事では、ドライヤー使用時の抜け毛について、原因から対策まで幅広く解説しました。

ドライヤー時の抜け毛の主な原因は、ドライヤーの高温による髪へのダメージ、過度の乾燥、髪の状態、そして日中の髪の扱い方です。

1日30本程度の抜け毛は自然脱毛の範囲内ですが、100本を超える場合や特定の部位での急激な脱毛が見られる場合は、専門家のアドバイスを求めることをおすすめします。

ドライヤー時の抜け毛を防ぐためには、以下のような対策を取り入れることが大切です。

  • ドライヤー使用前後の適切なケア…タオルドライの活用、ブラッシング、トリートメントの使用
  • ドライヤーの正しい使用方法…適温での使用、適切な距離の保持、短時間での乾燥、冷風の活用
  • 正しい洗髪方法の実践…洗髪前のブラッシング、頭皮と髪全体をしっかりと濡らす、シャンプーをしっかりと泡立てる、シャンプーを残さず洗い流す、コンディショナーの使用

これらの対策を日常のヘアケアに取り入れることで、抜け毛の悩みを軽減し、健康的な髪と頭皮を保てるでしょう。

髪の悩みは一朝一夕には解決しませんが、継続的なケアを続けることで、改善の兆しが見えてきます。

自分に合ったヘアケア方法を見つけ、美しい髪への道のりを楽しみながら、日々のヘアケアを続けてみてください。

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